人間が潜在的に持っている美しい色の基準は青です。英語ではTealと言い、日本語では鴨の羽色、中国ではアクアマリン(海の水)と解釈されています。青緑です。その補色に当たるのがOrangeです。この色彩の対称で最も美しいのは夕焼けです。「霜枝」U0 Orientalisme テュルクリ Turquerieを参照いただきますと、オリエント世界の色彩バランスも、Teal & Orangeだったことがわかります。東洋の概念を取り入れたアールヌーボーでも根幹となる色彩はTeal & Orangeでした(「霜枝」U0 Orientalisme アールヌーボー Art Nouveau参照)。
古代バビロン・イシュタル門 - ベルリン・ペルガモン博物館(Wikipediaより)
英Cooke社 Speed Panchroは、青が強くなります。小店ではシリーズ Iの「香箋 G1」を復刻しましたが、カラー対応したシリーズ IIでも抑えられているとはいえ、やはり青が出ます。ハリウッドにおいても、レンズは高価なものだし業務の経費だからという理由で古いものを使っていたら、結構青が出ることになります。そして電球で光を当て、コダック・フィルムも黄色系です。アナログのこの表現が好評されて、デジタル時代になってもモデリングされています。
しかし、現代のデジタルの青はフィルターを使ったような青です。アナログはレンズの色分散です。アナログは悪天候を思わせるようなじっとりした青です。染み込んだような青です。そういうレンズがあるのが一番良いのですが、様々な焦点距離で用意するのも難しいし、デジタルでなんとかしたいということもあります。そこで極力アナログに近づけることを目指した「霜枝U00 Teal Orange」で沈み込んだ青を作ってみました。
英国のレンズは各収差が主張せず、それらが混然と調和しているところに魅力があります。カラリングでも同様で、英国の映画やドラマは独特の落ち着いた色調があります。いろんな要素があるのですが、それらは裏方に徹しています。表面的にはわからないのですが、これもTeal & Orangeです。「霜枝U00 UK」で表現してみました。
U00は、U1~U4をご購入に無料配布です。
画像編集アプリ「Affinity」、動画編集アプリ「DaVinci Resolve」の無料化に伴い、パソコンさえあれば誰でもLutが当てられるようになりました。
また、カメラの機体によってはLutを内蔵することもできるようになってきました。
この画像には何もしていません。
霜枝U00 Teal Orangeを適用しました。極力、深いところに青が沈着するようにしています。そこをしっかり強めています。そのため、ボケ味は変わっていないのですが、コントラストが強くなったようにみえます。
この画像には何もしていません。英国でありそうな風景です。
まず、霜枝U00 Teal Orangeを適用しましたが、効果が強すぎたので50%にしました。
霜枝U00 UKを、こちらも50%適用しました。写真というのは特に明るいところで、かなりのリアリティで記録しますから、それだとあまりにもいろんなものがしっかり写り過ぎて、絵にはならないということがあります。そういうところをなんとなく丸めるような印象があります。
英国の特徴としては、白と黒が強い、デジタルだとクリップ、アナログはまた違うのですが、そこを果敢に攻めて色潰れも辞さずという印象があります。ラチチュードが狭い、重厚感といったような特徴です。
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