写真・映画レンズの歴史的名玉の再生産
当初は中国で作ることで進めていたのですが、暫し迷走を経まして、最終的に東京で製造しております。
注記がないものはライカL39マウント距離計連動です。
特許などのコピーで古い設計の問題点を見つけて修正などはしていません。しかし1つだけ変えているところがあります。ガラスに鉛を使っていないことです。鉛は安価で安い材料だったので大量に使われていました。悪いわけではないのですが、デジタルでは比較的陰気な描写になります。現代使われているレアアースは艶やかなで高級な画になります。ですが、そうであれば昔の本物とは違うということになります。厳密なコピーではなくなります。それでも多数の作例を比較してみて下さい。多くの人が現代の方が良いと言うでしょう。
小店制作のレンズは基本的に、神奈川県相模原市のオハラを使用しています。オハラで製造していないものは秋田県湯沢市にありますニコンの光ガラスを使ったこともあります。手工生産です。少数生産のもの、例えばご本人には伺っておりませんが宮崎先生の製品、また有名なところではライカ、他にもあると思いますがこれらは工業製品の匂いがしません。戦前の玉の最大の価値はおそらくここにあります。レンズは製造も芸術です。そのためライカはドイツ国内製造です。
商標権が取得されている名称は使用できませんので引用元の「**DE401630**」ような形で表記することに致しました。ご迷惑をお掛けします。 - 2025.3.17
パウル・ルドルフの遺作です。最期のKino **DE401630**です。特許では計算値にてf1.0となっていますが製造は不可能で絞りはf1.2-2.8と独特、そしてかなりの巨砲です(フランジから前玉まで約6.5cmなので寸胴)。描写は、静かな佇まいのKino **DE401630**です。
端正で落ち着いた描写ですが、広角まで広げますとキノ(映画)にも供給されたような玉です。とはいえ収差が激しい感じはなく、使いやすい玉です。一般的に許容されるスペックの範囲内ではボケ玉になりそうです。この微妙な配置から、肖像に使える他、スナップや絞れば遠景でも使えそうです。
100年以上長期に改良されながら今でも本家の英クックが製造している名作です。ボケ玉と言ってもいろいろありますが、英国人がボケ玉を規定するとこうなるという見本のような玉です。大英帝国時代に世界のセンスを取り入れ、さらに洗練してきた伝統がありますので独特の絶妙なバランス感覚があります。全くの普通、普遍美の究極というのは英国人ならではです。ボケ玉を絶妙なバランスで普通に落とし込んでいます。口径はf1.9ぐらいまで余裕はあるのですが、変更してしまうとパンクロにとって重要なバランスが変わってしまうのではないかと考え、f2のままで製造いたしました。色収差がニコラ・ペルシャイドと同等でありながら、バランスが良いというところが本作の価値と思います。
無一居 院落P1で香箋G1をライカM9にて撮影
ライカ・タンバールと同じような特性のレンズを60mm(厳密には58mm)に変えて作りたいと思ったのですが、これだけ短くすると無理だったので中止を検討。しかし本物よりこちらの方が良いのではないかということで生産することにしたものです。タンバールの上品なボケ味とペッツバール的収差、艶やかな発色、これほどのソフト・フォーカスはないと確信してのことです。光学の歴史上、最もゴージャスで貴族的な玉です。
ゴールド(Nr.70-99)は真鍮剥出しのもので酸化が進むと色が濃くなってきます(既に濃い黄色になっております)。
ブラック焼き付け(Nr.20-69)は弱く、角が剥がれやすい仕様でオーダーしていますので、角を磨いて真鍮地を出すなどして使うこともできます。ブラックのみガラスコーティング無しのモデル(Nr.01-19)もあります(モノクロ撮影はコート無しが良いと思います)売切。重量は360gです。
ライカ・スクリューマウント・レンズを接写で使う時に嵩上げする筒です。
小店で販売している唯一の中国製ですが、しっかりしています。
しかし嵩上げするだけのもので、マウントに収まったレンズの位置はバラバラです。
送料は込みです(クリックポストにて)。
小店が製造をお願いしている東京の木下光学研究所さんも旧・富岡光学時代の古い設計のレンズを復刻しています。