写真を白黒に変える方法は幾つかあるのですが、どれも不満があるという意見が多かったので、2007年頃にAdobeが白黒モードを搭載して対応しました。この機能は今も搭載されています。カメラの方で白黒で撮影することも可能なのですが、様々な補正は色情報で行うのでカラーで撮ってから変換するのが無難と思います。そうしますと、この白黒モードはモノクロ撮影にとって非常に重要な機能ということになります。これを再度見直し、オールドレンズでも対応できるクォリティにすることを考えました。
色情報が載っているところから色を差し引いてモノクロに変えた時に、同じボケ味だとボヤけ過ぎる感が出るためか、Adobeでは少し引き締めています。カラーから諧調に変わる見せ方の違いがあります。ですがそうしますと、ボケ味を非常に大事にしているオールドレンズには合わないということがあります。Adobeで設定している白黒モードを±0と設定し、そこから前後5段階でボケ味を変えた11のLutsを制作致しました。
画像編集アプリ「Affinity」、動画編集アプリ「DaVinci Resolve」の無料化に伴い、パソコンさえあれば誰でもLutが当てられるようになりました。
また、カメラの機体によってはLutを内蔵することもできるようになってきました。
この画像には何もしていません。これを16bitモードから白黒に変えます。
Adobeの白黒モードです。
霜枝 U3±0は、かなり特性を近づけているのでほとんど変わりません。ヒストグラムの数値レベルでも極めて僅かの変化しかありませんので、グラフは載せていません。
霜枝 U3+5です。奥の花瓶あたりが硬くなっています。こういうレンズはあると思いますが、それは±0で、もう少し硬くなるとはいえそれなりに表現されるので、忠実性の観点からはあまり必要になることはありません。しかしコントラストを高めた作品作りでは必要性はありそうです。「霜枝 U0 Japonisme」は極端に効果を強くしています。
霜枝 U3-5です。柔らかすぎますが、オールドレンズでは柔らかい方が実際のボケ味に合っていることが多い筈です。5段階あるので近いものを選ぶことができる筈です。
霜枝 U3-5のままで、不透明度を50%にして少し色を戻しました。
光の条件が厳しい環境でもテストを行います。
Adobeの白黒モードです。
霜枝 U3±0ではヒストグラムには全くの変動がありませんが、なぜか見た目に差があります。クリック拡大して確認してみてください。しっかり階調が出て立体感があります。世の中にはデジタルアルゴリズムでは測れないものがあるのでしょう。
さらに不透明度を65%にしてみました。このような画を指向する時にも、立体感と諧調がしっかり出ている方が良い筈です。
白黒はモノクロ専用機があったり、またそれ以外でもモノクロに合うとされる機種があったりしますが、どのようなものであれ、撮影後の補正で失うものが多ければ作品を活かせなくなります。そのため古典復刻を手がける小店として従来を再検討、開発いたしました。
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