アストロ・ベルリンにはゲルマン魂が宿っている
映画は35mmフィルムで撮影していましたが、長さ300mで撮影可能時間は11分ぐらいでした。今も昔も大金を要するでしょう。ですからこれは業務用です。映画プロダクション用です。このような状況からレンズの需要というのは少なく、20世紀の始めぐらいまではほとんど特注だったようです。光学会社による既成設計では、フランスのソン・ベルチオ SOM Berthiotが1913年にステラー Stellorを開発し、同年にゲルツ Goerzがドグマー Dogmar f4.5を設計しましたが、他にもあったのかどうかははっきりしていません。これらは同じレンズ構成でしたが、ゲルツは21年にドグマーをf2に改良しました。
その翌年22年に、アストロ・ベルリン Astro Berlinを創業したヴィリー・ビーリケは、24年にパン・タッカー Pan Tacharの設計を特許申請しています(独特許 DE440229、米特許 US1540752)。アストロ・ベルリンは天体レンズの会社でしたが、必要性を感じてパン・タッカーを設計したものと思います。それはステラーやドグマーと同じレンズ構成でした。
パン・タッカーは特許に2種類の設計がありますが、焦点距離が短い方を50mmで示します。
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