Nik Softwareという会社があってデジタル写真を色んな用途に調整するための専門のアプリを開発していました。とても優れたものでした。そして最近Googleに買収されました。下にその案内があります。
用途毎に分けられていますので、本稿では3つ確認します。まず最初はHDR EFEX PROです。最新版はバージョン2ですが、ないので1を使います。上の広告を見ていただければ、どういうことをするソフトかおわかりになると思います。
ここではこの印度の召使いの置物を使ってみたいと思います。ライカ・ズミタール50mm f2開放で夜に撮影しています。ブレていますが、気にせずにいきたいと思います。この状態では一切の加工を加えていません。
開くと画面はこのようになっています。左に33のプリセットがあり、選択後、右のスライダーで微調整することもできます。初期設定画面ですが、なぜかすでにエフェクトが掛かっているようです。これが基本的なエフェクトということなのだろうと思います。
さらに右の項目を見ると「HDR方法」というタブがあり、ここにも20の選択肢があります。それ以外にも幾つかのスライダーがあって調整できますが、これらのコンビネーションで最適と思われるものをすでに左のプリセットで設定してあるということです。プリセットは自分で作る事もできます。ビネットという枠を填めることも可能です。
初期設定
リアル(ほのか)
リアル(バランス)
リアル(強)
リアルグラテーション1
リアルグラテーション2
ストラクチャ強調
低コントラスト
霧強調
テクスチャ強調
ディテール&色強調
モノクロームコントラスト
モノクロームソフト
オールドテイスト
夜
ヴィンテージカラー
屋根裏部屋
暗澹
ブリーチバイパス風
フルシーン圧縮
強調された場面
グラデーションコントラスト1
グラデーションコントラスト2
ポストカード
奇麗な街1
奇麗な街2
友好的な場面
明るい部屋1
明るい部屋2
正面からの強い照明
超低圧縮
単一露出1
単一露出2
このように簡単に様々な調整ができますので、ネットや様々なところで公開されている写真は商業用途でないものでも幾らか調整されているものがかなりあります。中にはレンズの作例として紹介されているものですら、微調整後の写真を貼ってレンズの評価をするというものもあって書いていませんので注意が必要です。もっとも、現像も写真の重要な一工程ですから、調整して評価するのは間違いではありません。というのは、調整は万能ではないので、調整後の結果もそのレンズでしか得られないということがあるからです。
これはオリジナルです。この選択理由は風景や建築でエフェクトされている作例が多く、最初にご覧いただいたメーカーの広告もそういうものだからです。この真似をしてみようと思います。レンズは、メイヤー Meyer トリオプラン Trioplan 50mm f2.8 戦前のものです。北京王府井にあります協和病院旧棟です。
使い方はよくわからなくとも、スライダーを振ればすぐに効果が現れますので、適当に全部動かしてみます。最終決定の値は上掲のようになりました。
これが仕上がり最終稿です。これはこういうエフェクトを知っている人が見たら加工してあるのにすぐ気がつきますが、そうでない一般の人にはわからない場合もあるかもしれません。かなり際どい線を突いてみました。効果付けを明確にしたくない場合はよりシャープネスを高めつつ、効果を緩く調整する方法は有力です。グラフィック感を強調したい時には効果をより強めることになります。