伊達は、4月中旬桜の後、桃が咲き、杏と続く。余りに多く撮ったので、RAW処理に時間掛かりやっとお見せ出来るので添付します。フォーカス合っているのは、肥やし用稲束上の桃の花数点のみ、此処に合わせるコツ必須です。屋外撮影で、桜の花撮ったが、macro撮影で雄蕊に合わせるのも大変、レンズに慣れて下さい。
写真学校の2名の生徒を連れて(正規生徒で無い)、桃や桜を撮って、その場で魅せて教えた(デジタルならでは)。その時,LEICAに装着した、Kino Thambar 60mmレンズ、「撮って見なさい」と渡した。
彼等、「何処にフォーカス来て居るか、さっぱり解らない、難しい」と言う。そこで、モニター拡大鏡のZACTOを外し、レンジファインダーの使い方教えたが、やはりLEICAでは難易度高かった。
添付作品の如く、LEICAでもZACTOのモニター拡大鏡がフォーカス合わせには楽だが、レンジファインダーはソモソモ、LEICAオリジナル。然し、ボケ具合等はVF finderで無いと、解らないからモニターで見るのがbest。LEICAのVF便利だが、画面小さ過ぎ見難い。
ロア六本木時代、皆様にThambar 90mm F2,2お魅せしたら、岡安君が凄いと直ぐ購入した。女性ポートレートには素晴らしく効果出す、然し、このLens macroが大変で、花影の方が遙かに撮影が楽故、今や手放せない。コノlens、兎に角慣れる事、使い込んでコソ、価値発揮します。
小店注:青柳先生はマクロで開放絞りにて多数撮影されていますので、マクロはかなり良好だと多数の作例から感じられます。少し距離を取ると、つまり一般的に撮影するであろう距離において、キノ系の収差が顕になりきちんとした画にはなりません。そこでライカのレンジファインダーではピントを少し前にしています。ですが、開放ではボケが強いためf2.6~2.8ぐらいが推奨です(マクロは開放でも良し)。ソフトというより少し溶けるような描写、いや、やっぱりソフト?という感じの表現になります。映像では中央にピントを置く上掲の作例のような撮影法は人物にフォーカスする時などよく使われます。それでも開放は少し強めなので少し絞ることが多くなりそうです。
小店での撮影例では、上掲のような収差が顕になった作例はほとんどありません(少しは含めていますが)。この作例は美しいですが、このように上手く使わないと単に周辺が流れてしまうのはなかなか使いにくいものです。そこを流れないように撮る、しかもレンジファインダーでの撮影で、撮影結果を見ていないのにミスしない撮影者はおられます。神業? そんなわけがない、キノ(映画)の収差はどれも大同小異なので単に慣れているだけです。要諦はピントの置き方、絞りによる収差のうねりの把握、この2点です。ですが、映像では流れる画は古い映画で結構見られます。ほとんどの鑑賞者は気づきませんが。上手に撮影される先生方は皆さん、キノには慣れているのではないでしょうか。以下の通り、作例もお寄せいただており使いこなしておられる方も少なくないと感じられます。
この企画は元々、タンバールの復刻で企画から製造まで4年ぐらいかかっています。キノの収差を消せばタンバールになるので本来、これで出さないといけません。ですが、これがどうも納得いかない、良くなかったのです。ソフトレンズは飽きてすぐに使わなくなりますね。ですから、過去に所有されたことのある方であれば「普通のソフトレンズ」どんな感じか、お解りになると思います。タンバールは90mmでないと良くないのかもしれません。60mmでの企画はどれもこれもダメダメで、止めようかと思ったのですが、中でも特に「これは全く駄目」だと却下していた1つの案で結局は製造しました。
キノでは仏ベルチオあたりに濃厚な発色の美しいレンズがあります。ですが、ドリアン的なまでに強烈な仏国臭には参ってしまう、何でもベルチオが規定したかのような表現になってしまいます。ここまでヤラかせるのはキノならではで、無収差の玉には無理です。結局、キノ・プラズマートが優れているのはこの辺りで、しっかりしたパステル調に儚い表現を纏わせたから傑作とされています。こういう「ずっと使いたくなる」ような玉はなかなか作れません。ルドルフがライカのプロトタイプにキノ・プラズマートf2を付けさせていましたがライツは却下しています。そして色彩は捨て、儚さは最大限取り入れて収差をフラットにし、エルマー以降を自社で設計しました。キノ・プラズマートも経済発展以降の中国人が評価して高騰しましたが、それまで評価は比較的普通のレンズでした。中華の表現で言うところの「熱烈支持」と評価外という両極端のジャッジが下されてきたレンズです。
そこでキノ・タンバールに戻りますが、艶やかな色彩感を出すにはキノにせざるを得ない、しかし濃厚は表現の幅を規制します。ある意味、存在感のない、メーカーの方が出過ぎていない品を引き出そうと思えば、なかなかこれが簡単なことではありません。偶然性も多々あるのではないですかね。そこで失礼して、キノ・タンバール、これを提案しました。世の中にないレンズを作るのは意味がありません。ゴミが増えるだけです。何事も普通が一番、ですが、キノ・タンバールの色彩感と表現は過去になくても使える、価値があると思ってのことです。
フォーカスを何処に合わせるかは、花夫々なので、雄蕊雌蕊に私は、合わせています。霧吹きで、ボケ効果増大。作品数点、添付するので、参考にして下さい。
早朝太陽光線下、つきだて「花工房」で撮った作品。
光線の面白さを演出し、まるで天から注ぐ、黄金のスポットライトを導き出し、白梅の白を際立たせ作り上げた。
強烈なストロボ逆光線下、まるで狂気の「ボケ味」。右後ろからのflare、ギリギリで自作フレアCUTボードで切った。
※このフレアCUTを、我々は「ハレ切り」(Halation Cuter)と呼び、A4位自作の黒板を小型三脚に立て、ギリの所でハレを切っています。
F5.6位に絞ると、こんな柔らかい作品も撮れます。
椎茸ジッチの山から、月見草名だが花の縁が桃色の、何とも色気ある小さな「花」届いた。名前が「昼咲き月見草」だそうで、夕べに咲く月見草とは一線をかくし、昼に咲くとは。LEICA M(T240)+Kino Thambar 60mm F2,2
F4モスコシ絞りF5位で撮った。RAW処理で、堅めに処理して唇弁の薄さ、強調した。ストロボ光線4灯使用、観た目は複雑lightingだが、実に微妙な輝と影を演出し、独特の色気を狙った作品。
花枝に噴霧した霧が、独特のボケ味出して、これは正にこれぞ、「Lensの味」。好きな、back処理出来た。
今朝、再度「昼咲き月見草」を、複数本花瓶に入れ撮った。右後方からのスポット光線をハレ切りでCUTしたのと、ハレ切りギリギリ限度で、ハレ入れたのと、2種類お見せする。作品形成上、作者次第です。
LEICA M(T240)+Kino Thambar60mm F2,2
LEICA M(T240)+Kino Thambar60mm F2,2
左後方スポット入れ込み、作品にフレア掛け、右の三角「ボケ味」収差を演出した。
PENTAX KI M2+soft85mmF2,2
F4に絞ったら、中央上に絞りの6角形光跡出た。
PENTAX KI M2+soft85mmF2,2
SONYα7+Contaflex Pro Tessar50mm+M1:1
ギリギリでハレ観ながら、丸形flareワザと入れ込んだ。
SONYα7+Contaflex Pro Tessar50mm+M1:1
完璧にハレ切りで、フレアCUTした作例。flareも、入れた方が作品面白くなるなら、入れた方がbest。
「lensの味」とは、夫々のレンズがもつ個性を惹き出し、作品を昇華し、華麗に仕上げるテクニックが面白く、時のたつのを忘れる程。前後やトップLightingを、どう設計配置するか、これぞ「花」撮影の真髄です。この撮影では、左からアオヤギboxに1灯、右手前でレフ反射、後方左右から2灯のスヌート、背景色用1灯で背景色出した。ストロボ光線、4灯を反射拡散絞り、出力制御して、作品個性出して居ます。
質問が多いのは、露出とfocus。露出は、開放値で殆ど撮影故、ストロボ光線出力制御し、ISOは100。セコニック露出計(L-508 ZOOM Master)のストロボ露出計で入射光線計測し設定。Focusは、manualで合わせるが、これが一番難易度高く、全て手持ち撮影。余りのmacro撮影故、三脚に乗せると近寄れず、手持ちがbestです。
最後に「昼咲き月見草」2本残り、「金剛水」の効果よりひ弱い「花」と、認めざるを得ません。最後に、優雅さ残そうともう一度、撮影しました。
LEICA M(T240)+Kino Thambar60mm F2,2
1/4で微かにブラシて、「lensの味」に動き加え更に、ほのかなボケ味狙った作品となった。
LEICA M(T240)+Kino Thambar60mm F2,2
月見草には種々在る様で、あの強烈な黄色より、遙かに優雅幽邃と言える、ほのかな緋色漂う野生雑種「花」。ハイキー調と、背景色に凝った作品送ります。哀愁漂う作品を狙ったがイマイチ、レンズに助けられた。