無一居

写真レンズの復刻「むいちきょ」
紀元2012年1月創業




花影 S1 60mm f2.2 お寄せ頂いた作例4

仕様  作例   - 2022.05.07

  1. 青柳陽一先生作品
  2. 青柳陽一先生作品2
  3. 青柳陽一先生作品3
  4. 青柳陽一先生作品4
  5. お寄せいただいた作品


初めて無一居ブログの、私の作品に関し質問来た。APA ㈳日本広告写真家協会(Japan Advertising Photographer's Association)会員プロの若手と名乗り、相当レンズ好き者らしい。

露出やfocus、それにどんなストロボ使用ですかと聞く。LEDなら、可視光線で撮れるのにと、言う。私は、60年も写真家やって来て、その間永年ストロボ使用して来たので、LEDより色温度が安定しているからだと返答。大事な事は、ストロボ光線が何処にどう当たるか、止まって見える事だと言うと、驚いていた。

やたら作品を褒め捲るので、君も撮ればと申し上げた。その彼の質問に、貴兄のblogを通して答えたのが今回初で、観ているプロ写真家も居るのだと、感心した次第です。

その若手から、ソフト作品とちゃんとしたmacroの写真も宜しければ、魅せて欲しいと言うので、たまたま写真学校用に撮った作品在るので、添付します。皆様に、青柳陽一本質本髄、基本はこれが撮れないとダメ。

例の熊谷草を、PENTAX KI MII+DFAmacro100mmF16に絞った作品。もう一枚は、PENTAX soft 85mm F2,2です。多分、貴兄のblog観て、多くの方質問あるのではと、思われます。この2枚の作品、私がボケ玉だけで撮っているのではと、感じるヒト向けには、お役に立つのではと、思われます。

※PENTAX KI MIIには、Real Resolutionと言う4枚の画像を合致させる高精度な、映像が撮れる仕組みがあり、電子シャッターで撮るシステム、良く使うRR(撮影テクニック)です。加えて、DNG撮影だから、凄く精緻なのです。

これ等に比べれば、LEICA Mの使い難さ、ドイツ人ならでは。VF使用中は、ストロボ接点は下部に特装EXコード、使用です。故に私は、VFで無くモニター用拡大鏡使用して、VF用シューに、ストロボ用トリガー(リモコン)装着して撮影して、居ます。

青柳先生作品63
青柳先生作品64


私は、逆光線下で多く撮るので、Kino Thambar 60mm F2,2用フード替えました。52mm径にして、ハレ切り使わずとも、このフードのママである程度、Flare CUT出来そうです。

被写体が、小さな「花」macro撮影故、蹴られもなくこれでOK。LEICA M(T240)も、ZACTOで一眼レフ並み、蹴られ被りも見えるからこの拡大鏡の役目大、動画用に作られた逸物優れモノです。

自分で言うのも変だが、こう言う姿勢、チャレンジ在れば、年に関係ない頭の体操、且つ楽しみ増えますね。今年84才です。

青柳先生作品フード


「大輪トキ草」と言う日本蘭、東城歯科医が自家栽培。麒麟ラガー1ケース付きで、早朝5時半届けてくれたのを、撮った。Digitalは、紫色(magenta)出しが難しく、色温度から変換でした。※SONYα7II+Kino Thambar 60mm F2,8位 ストロボ3灯使用。

青柳先生作品65


movieカメラマン、己斐俊夫がやたらレンズに詳しく然も、彼はSONYのCM「蛸の赤ちゃん誕生」で、何かの大賞受賞。彼からも、私の作品楽しい、ドンドン撮って魅せて欲しいと、言って来て居ます。多分私が知らせた、世界に散らばる知人友人諸氏達も、レンズの難しい話しは別にして、野生の花々の可憐華麗さ堪能してくれています。

Paris在住の方から、今朝又mailで、日本蘭の素晴らしさ、可憐さ、美しさ、日本の花らしいと、堪能しているとの事でした。特に、「熊谷草」の面白い話しや母衣、源平の頃から武士達に親しマレた野生蘭だとしり驚いた様で、知的さは懐の深さでしょうねと。

※ではと、野生日本蘭「富貴蘭」作品、送りました。背景色の出し方に、大層気を使った作品、これ等全て背景用布や紙使用せず、反射光線で出しています。この花、大きさ15mm程、余りに小さい唇弁、優雅にして可愛い蘭でした。
PENTAX KI MII + Pentax soft85mmF2.2

青柳先生作品66
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青柳先生作品69


「花影」ともう2本、私の好きなレンズがPENTAX Soft 85mm F2,2と言う、軟焦点レンズと、約60年前のContaflex Pro Tessar50mm+M1:1を、SONYα7IIに装着使用。超macroレンズ、花はほぼ開放値で撮る。


日本蘭野生種「大輪トキ草」、「花影」開放値で撮ると、後の水滴が被写界深度の距離により、変化します。このbackボケが、Lensの味、距離と光線により凄い違いが出る。私はどのレンズも、開放値でfocusドンピシャリに、眼を訓練しているが、兎も角軟焦点レンズは慣れが一番です。
青柳先生作品73

「春蘭」、60年前の前玉交換式cameraのLens。Contaflex Pro Tessar50mm+M1:1、Berlinでボディーからレンズ外して貰い、NEXマウント装着で撮った。macro一本やりのレンズで、focus合わせ一番難易度高い。
青柳先生作品74

日本野生種蘭「春蘭」、私の曾祖父も大好きだったと言う、みちのくのほぼ何処の山中にも自生する、日本古来の野生蘭。絶滅危惧種故、根っ子は残し、茎上花のみ採取するが、当地半田山地下2000mから汲み出す、ミネラル水で早朝撮れた。

「金剛水」、市販され身体にも良いと言う、凄い水です。この香村「金剛水」のお蔭で、椎茸ジッチの花も活き返る。夕方届く「花」、早朝撮影する時は、ピンシャラとして活き活きする程、効果在る水です。

御子が両手を広げた様な「春蘭」。大きさ、15mm位。レンズ前玉と、「春蘭」が接触する程の接写で、光線もストロボ3灯を、back2灯とトップから、精密精緻と言う言葉がピタリの光線組立、撮った作品です。

こうなると、フードは自製ハレ切りで、凌ぎます。ハレ切りの効果は、抜けが良く、切れのある作品となる。

貴兄blog(注:本頁のこと)を何時も観ている方から、「春蘭」は知って居たが、作品として撮られたのを観たのは、初めてだが可愛いとの評価。「出来れば、全体がどんな姿か観てみたい」との要望が、来た。

「春蘭」も野生種日本蘭で、15mmの筒(つつ)に入る程、小さい花。更に、日本蘭は茎で切り取ると生命力が弱く、直ぐ萎れるので、「金剛水」の力を借りて、午前2時頃撮影。「春蘭」の、一番華麗な時を切り撮った作品。PENTAX KI MII+DFAmacro100mmF2.8 & soft85mmF2.2
青柳先生作品99
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SONYα7II+LEICA macro ELMAR-M 90mm F4
青柳先生作品103

この水、当地の医師会長から紹介され、妻が腎不全で、水が普通に飲めなくて、飲ませられる水として、購入。

その冷水で、シングルモルトを割ると、別次元の味となり、私専用水割り用必須水となってしまった。試しに、「花」を活けたら書いておいた様に、山から夕べに持ち込まれ、萎れて息絶え絶えだった花が、早朝活き活きと頭モタゲた。驚き感激して、こうして野生の花を早朝撮ってこれたのが、この水のお蔭でした。特に華奢な日本蘭には、効きましたね。

炭酸水素イオン水が、効くそうで、独でこの水を岩塩鉱山迄飲みに来ていた日本のツアーgroupに、遭遇した事もある。福島県桑折町で同じ水素イオン水が、汲み出されていたのです。

隣町に、1189年頼朝と藤原泰衡が戦った、「阿津樫山の戦い」と言う、古戦場跡があり、頼朝勝利し昭和の藤原泰衡遺骨調査で、平泉中尊寺の棺に数粒の蓮の種発見。それを、育て古戦場の縁で有志が戴き育てた、古代蓮の花。これも、スタジオ光線で撮る時、「金剛水」に活けたら、11時間掛けて漆黒のstudioで、開花した。多分、開花は蓮沼以外撮れないでしょうと言い、関係者が驚く程、水の活性力、水の威力ソノモノだった。

何れにせよ、野生の花達、特に蓮開花をスタジオで撮るのは至難。それが、蓮田の関係者の協力で、早朝2時頃受け取り、撮った。日本蘭と違い、花がとてつもなく巨大、大変な撮影でした。昨年写真学校preオープン時、この花をポスターとカードに使用した。
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色違いの蓮も撮って居たので、添付。紫蓮は、後に私の写真展用ポスターと葉書の為、デザイナーChoiceで作ったが、格調ある作品となり、評判上々だった。
青柳先生作品79

「多くのレンズ論を上梓して居る方々は、理論のみでレンズの味を引き出す作品は撮って居ないし、撮れないのだと思われる。それ程、レンズの味を魅せられる作品は難易度高いのです。」青柳陽一先生

金牡丹
この日本蘭、花弁の大きさ15㎜と実に小さな花ですが、何とも気品ある蘭で、品位と格調高い、作品を目指しました。 撮影難易度この上なく高く、focus合わせは、カメラを手持ちで、微動させながら、撮った苦心の作品です。この作品ストロボ4灯、サイドから1灯、スヌート2灯、前から小型レフ反射、背景色は反射光線1灯使用です。

私が師事した、杵島隆師スタジオ(現在残ったのが、古い順に青柳陽一→加納典明→野町和嘉JPS会長の3人のみ)から巣立ったが、我々は狭き門を潜り抜け、世に名を残したけれど此処迄大変でした。

レンズも、時を経て名玉と言われる迄、長い道程をゆっくり歩む玉も在れば、一瞬に名を轟かせる宝玉も現れますね。Pro TESSAR M1:1は,そもそもは学術資料コピー用撮影レンズだったと聞きました。然し私の様に、「花」を撮るとは当時の設計者、想像もしなかった筈だと思われます。focus合わせが、非常に難しいレンズの筆頭です。
Zeiss Pro-Tessar 50mm f2.8


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