無一居

空想のレンズを作ってしまう「むいちきょ」
紀元2012年1月創業

ライカ円熟期のレンズ
ズミルックス「香箋」G9 50mm f1.4

2015.11.25

名だたる巨匠たちに愛されたレンズ

 レンズに詳しい方に「ズミクロン 50mm f2.0 第一世代」を復刻すると言ったらかなり驚く、いや、失笑を禁じ得ないと思います。なぜならこのレンズには「空気レンズ」と言われる非常に薄いスペースがあり、そのため製造コストや手間など相当にかかると言われているだけでなく、現代では製造不能であるとさえ言われているからです。それで無一居でも製造はかなり高い確立で無理です。とりあえず特許データの確認だけであれば良いでしょう (独特許 DE939956)。

ズミクロン 50mmの光学図
ズミクロン 50mmの縦収差図
 収差図を見る限り、面白みのないレンズです。当然でしょう、優秀で有名な玉ですからね。このレンズの重要なところはガラス・ワークでしょう。設計者のオットー・ツィンマーマン Otto Zimmermannは戦前からライツ Leitzにいますので、ベレクの弟子です。ガラス配置はベレクに学んだものの、収差配置については完全に踏襲はしていない、より優秀にした感じがします。

 次に同じツィンマーマンによって設計されたズミルックス 50mm f1.4を確認します (独特許 DE1045120)。

ズミルックス 50mmの光学図
ズミルックス 50mmの縦収差図
 これも第一世代のズミルックスです。絞り開放ではしっかり合焦できそうにありません。かなりのボケ玉です。次に念のためf2.0で絞ったのをみておきます。

ズミルックス 50mm f2.0時の光学図
ズミルックス 50mm f2.0時の縦収差図
 f2.0であれば優秀です。レンズ構成はズマリットに似ていますので、その改良であろうと思います。口径はそんなに明るくなっていませんが、物体としてはかなり大きくなっています。開放では確かにボケますが、それでもズマリットに比べれば、いろんな収差を減らしていると思います。ズミクロンは復刻は難しいですが、ズミルックスであれば可能でしょう。

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